元日本留学生メールマガジン No.8 2009/7/29

帰国留学生会紹介 日本留学関連情報 日本の最新情報 あなたの国で日本文化を http://www.studyjapan.go.jp/

元国費留学生の皆さんへ

皆さん、いかがお過ごしでしょうか。日本では、暑い夏がやってきました。北から南まで細長い日本列島ですが、どの地域に滞在された方も「暑い夏」の思い出がおありでしょう。今回は、「団扇」(うちわ)と「金魚」の写真をお届けします。団扇で扇ぐ風は思いのほか“涼しい”と感じられたことはなかったでしょうか。また金魚は夏に限ったものではありませんが、水の中をいかにも気持ち良さそうに泳ぐ姿が、涼しげに感じられるからでしょうか、風鈴などと共に日本では夏の風物詩になっています。夏祭りで「金魚すくい」を楽しんだ思い出をお持ちの方もおありかもしれませんね。
それでは、本年度1回目のメルマガをお楽しみ下さい。

帰国留学生会紹介 - Reportage

あなたの国、そして世界には、日本での留学経験を持つ方々がたくさんいます。

その方々は、各国で、あるいは国を超えて、「帰国留学生会」をつくり、友好と連携を深めています。全世界で組織されている帰国留学生会はすでに90カ国・270団体以上に上っています。

帰国留学生会の活動に関心を持たれた方々は、是非、母国の「帰国留学生会」にコンタクトしてみてください。各国帰国留学生会の連絡先については、次のURLで確認できます。
http://www.studyjapan.go.jp/jp/ath/
ath0201j.html

なお、日本の在外公館では、帰国留学生会の立ち上げや活動の活性化を目的とした支援を行っています。詳細は各公館の留学生担当者にご相談ください。



定例文化行事「日本語で遊ぼう」(2008)

シンガポール留日大学卒業生協会(JUGAS)

シンガポール留日大学卒業生協会(JUGAS)は、日本で高等教育を受けたことがあり、現在シンガポール在住の日系人を除くメンバーのための同窓会組織です。

JUGASは1970年に設立されて以来、日本の大学を卒業した元留学生たちの間を取り持つ役割を果たしてきました。現在の会員数は350名を超えており、卒業したばかりの若い人々から、多国籍企業やシンガポール企業のCEOや取締役、またはシンガポール政府の上級公務員といった高い社会的地位にある方まで、様々な元留学生が登録しています。また、退職した会員の中にはJUGASの活動に積極的に参加している方もいます。

JUGASは当初、日本の大学で1つ以上の学位を取得した卒業生の同窓会として発足しました。しかし現在は、日本の大学院において一定期間(1学年以上)学んだ経験をもつ日本以外の大学の卒業生、日本の短期大学の卒業生、および日本以外の大学の日本学科(またはそれに相当する学科)の卒業生であっても会員になることができます。

JUGASは、シンガポール国際同窓会(Alumni International Singapore: AIS)の創立以来の加盟団体でもあります。AISは13の同窓会組織から構成される組織で、その会員は、シンガポールの大学(シンガポール国立大学、南洋工科大学)の卒業生、またはアメリカ、オーストラリア、英国(オックスフォード大学、ケンブリッジ大学を含む)、カナダ、ドイツ、アイルランド、台湾、ニュージーランド、フランスなどの海外の大学を卒業して帰国した皆さんです。

JUGASは日本大使館、シンガポール日本商工会議所(JCCI)、シンガポール日本文化協会(JCS)、シンガポール日本人会(JAS)、およびシンガポールの日本人学校や日本人コミュニティと緊密に連携しています。また、ASEAN元日本留学生評議会(ASCOJA)や日本のアスジャ・インターナショナル(ASJA)を通して他のASEAN諸国の同窓会組織とのつながりも深めています。

さらに、会員や一般の人々を対象に、様々な活動を毎年恒例または単発で実施しています。このように文化的で学術的な、そして社会的かつ教育的な活動によって、JUGASは会員相互の交流を促し、シンガポールと日本の友好親善を深めるにとどまらず、日本の文化や日本語に対する一般の人々の理解を促進しています。

あなたの国で日本文化を - Culture of Japan

「生け花」

あなたの国の日本大使館や総領事館などで開かれたイベントで、生け花が飾られていることに気づかれたことはありませんか? あるいは、在日中に「生け花」を習ったことがおありかもしれませんね。

四季折々に日本列島を豊かに彩る草木や花々。「生け花」は花の楽しみ方のひとつとして、多くの人々によって伝承されてきた文化であることは、ご存知でしょう。

「生け花」は仏教に由来し仏事に花を生けたのが始まりとされ、長い歴史の中で禅や茶道の影響を受けながら今の形に至ったとされています。

そして現在、「生け花」は日本の伝統文化として世界中で多くの人々に親しまれています。米国人エレン・ゴードン・アレン夫人により1956年に東京に設立された「イケバナ・インターナショナル」は、「花を通じての友好」をモットーに、国籍や人種を超えて活動をしています。

現在では、世界60か国以上に、170を超える支部と10,000人を数える会員を擁する組織となって活発な活動を展開しています。

Ikebana International(英語版のみ)
http://www.ikebanahq.org/

生け花の基本は共通ですが、花や木などの花材は、地域によって異なりますので、お国柄が表れた作品の数々を見ると「生け花」が世界で楽しまれていることが実感されます。


また、自分のペースで学べる新しいスタイルの生け花教室もあります。インターネット生け花はその一つです。主催者は「日本古流いけばな」。カリキュラムも用意されています。

「日本古流いけばな」
http://www.nihonkoryu.org/

日本に関する知識のない方にも「生け花」に触れる機会があることを紹介してみるのも良いかもしれません。


いけばなレクチャー デモンストレーション
 ボスニア(2008)

あなたの国でも、生け花展や生け花教室が開かれることがあります。ぜひ、地元の日本大使館などのイベント情報をチェックしてみて下さい。


日本の最新情報 - Japan What's New

「世界で人気の日本の小説」


左から
江国香織「きらきらひかる」英語
村上春樹「ノルウェーの森」韓国語
吉本ばなな「キッチン」中国語

今、国境や世代を超えて、世界で愛されている日本の小説があります。村上春樹や吉本ばなな、江国香織、渡辺淳一そして桐野夏生などの本です。例えば、村上春樹の作品は世界40か国で翻訳出販され、各国で様々なベストセラーにランクされています。

また、中国では今、山岡荘八の「徳川家康」が、200万部を超えるべストセラーを記録し、上海の書店では特別のコーナーが設けられているそうです。読者層は中国人ビジネスマンで、家康の、苦難に満ちた生い立ちから成功を導いた人生に、その秘訣を学びたい、というのが読まれている理由だそうです。

村上春樹のファンが世界にいかに多いかということも紹介しましょう。

韓国では、ファンサイト「春樹カフェ」の登録者が8400人を超え、「ハルキセデ(春樹の世代という意味)」という言葉があるほどです。国際交流基金では、2006年、東京、札幌、神戸で「村上春樹をどう読むか」をテーマに国際シンポジウムを開きました。17か国23人の翻訳家、作家、研究者が集まり熱い議論を繰り広げました。

その参加者のひとり、ポーランドからの元日本留学生で現在翻訳家のアンナ・エリオットさんの発言です。

「日本に特別興味がない一般の人たちも読んでいる。人と人との絆が希薄な現在、村上春樹は、孤独な人のために孤独な物語を書く作家として共感を呼んでいる。」

そこには、吉本ばななや江国香織作品が好まれる共通の要素があるのかもしれません。

来年秋、公開予定の映画「ノルウェイの森」を制作中のベトナム人監督トラン・アン・コンさんは、映画化の理由として「若い人たちの弱さや不安、渇望などが強く出ていてとても惹かれる」と述べています。

尚、村上春樹の最新作「1Q84」は平成21年7月23日現在で、上下巻合わせて223万部を売り上げ、ベストセラーになっています。

文化庁では2002年から、明治以降の日本の優れた文学を海外に紹介する活動を行っています。

現代日本文学の翻訳・普及事業
http://www.bunka.go.jp/kokusaibunka/geijutsubunka/bungaku_honyaku.html

これまで106作品が選定され、そのうち76作品が、英・仏・露・インドネシア語に翻訳され、 海外の人々の文学を通じた日本との新たな出会いが期待されています。 さて、あなたの心に残る日本の小説は何でしたでしょうか。この機会にもう一度、手にとってみては…。

Information

「留学生30万人計画」キャンペーン


キャンペーンのポスター

日本政府は2008年、「留学生30万人計画」を発表しました。これは、日本への留学生を、2020年までに、現在の12万人から30万人に増やそうという計画で、当面の5年間で大幅な拡大を目指しています。
そこで、今回は、この計画の目的や背景などについて文部科学省の担当官からお話をうかがいました。


interview

我が国へ留学する外国人学生の数は、現在約12万人となっています。今後ますます高等教育レベルでの学生の流動が世界規模で高まるといわれる中、我が国は果たしてどのような留学生の受入れを行うべきであるかということについては、平成15年の10万人計画達成以降、各方面で様々な考え方や数値によって議論がなされてきました。

「留学生受入れ30万人計画」は、「日本を世界に開かれた国とし、人の流れを拡大していくために重要である」として、福田前総理が第169回国会(平成20年1月)の施策方針演説の中で打ち出したものです。

海外から留学生を30万人受け入れるという数値については、他国での留学生の受入状況や、現在の我が国の受入状況など幾つかの状況を比較しながら考えていく必要があります。

現在、我が国の大学等の高等教育機関に在籍する学生数は、全学生数で約350万人と言われています。18歳人口の減少に伴い全体として減少傾向にあることには変わりませんが、一方進学率の増加等もあり、今後約300万人をほぼ横ばいに推移するものと仮定できます。 他方、海外の留学生受入れの現状について目を向けますと、我が国と同様に、非英語圏であり先進国である国として、例えば、ドイツでは高等教育機関に学ぶ学生のうち海外からの留学生の割合は12.3パーセント、同じくフランスでは11.9パーセントとなっています。(これが英語圏になると、例えばイギリスは25.1%、オーストラリアは26.2%が海外から受け入れた留学生です。) 我が国の高等教育機関が、他の先進国と同様に、海外からの留学生の受け入れ数の水準を確保していこうとする際、現在の3%強からドイツ、フランスに届くような10%程度(つまり約300万人のうちの1割≒30万人)の受入れが必要となるということになります。

また、世界の留学生市場は今後急拡大をするというレポートもあり、そのレポートでは留学生数は、2015年には500万人、2025年には700万人規模と試算されています。 現在、世界の留学生数における日本の受入れシェアは約5%程度ですので、仮に中間の2020年を600万人とすれば、現在の受入れシェアを確保しようとした場合、約30万人程度の留学生を受け入れるということになります。 このように、2つの数値的状況から考えてみても、我が国の高等教育機関が他の先進国の高等教育機関と同様にその役割を果たすべく掲げた、留学生受入れ30万人という数値の重要性が理解いただけると思います。

グローバルな時代の中で、日本が、高度人材の大きな供給源となる留学生を高等教育機関に積極的に受け入れていくということは、日本の国際的な人材強化につながるのみならず、日本と諸外国との間に人的なネットワークが形成され、相互理解と友好関係が深まり、世界の安定と平和への貢献にもつながることだと考えています。

この計画によって、日本では諸外国の学生の皆さんが、さらに日本で学びやすい環境が整えられつつあります。今後さらに、皆さんの後輩の方々が日本に留学に来られることを希望しています。


「留学生30万人計画・2009」キャンペーンの一環として、日本留学の魅力などを説明するDVDやポスター、チラシ、バッジなどが作成されました。今後各国で行なわれる留学生イベントやフェアなどに使用されますので皆さんの目に留まる日も近いと思います。そして、これらの全てにこの計画のために制作されたロゴマークが掲載されています。

ポスターやチラシ、DVD(11言語)など、是非各地の大使館、総領事館でご覧下さい。チラシは8言語で制作しました。英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、フランス語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語です。多数用意があり、ご活用いただけます。お近くの日本公館にお問い合わせ下さい。皆様が、ご活用下さることによってまた新たな日本留学の後輩が生まれることと思います。


Bulletin Board

このメールマガジンは、日本留学経験者の皆さんに、今後もさらに日本との絆を深めて頂くことを願ってお届けしています。今年度は、7月、12月、3月の3回配信する予定です。

メルマガへの感想や今後取り上げて欲しいテーマなどのご意見を是非お寄せ下さい。

また、メールアドレスの変更についても連絡ください。メールアドレスは、webmaster@studyjapan.go.jpです。