元日本留学生メールマガジン No.5 2008/07/04

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元国費留学生の皆さんへ

7月7日から3日間にわたって北海道で開催される洞爺湖サミットが目前に迫ってきました。
世界の人々が日本に注目している今、皆さんにメールマガジン第5号をお送りします。今回は、サミット会場で取り組まれている環境への配慮について、また、日本の夏に涼しさを送りこむ風鈴の話、そして、日本と海外の大学間交流についてなど、盛りだくさんの内容でお送りします。

あなたの国で日本文化を - Culture of Japan

青空の下で涼しげな音を響かせる風鈴

涼しさの工夫   風鈴で涼を取る

真っ青に晴れ上がった空、もくもくと湧いてくる入道雲、暑い日差しに輝く木々の緑…。日本は、これから雨の降り続いた梅雨の季節を終え、本格的な夏を迎えようとしています。皆さんはどんな日本の夏の思い出をお持ちですか。

チリン、チリ、チリ……、チリィ――ン。吹き抜ける一瞬のそよ風をとらえ、涼やかな音を響かせる風鈴(ふうりん)を目にしたことがありますか。

風鈴とは、金属や陶器、ガラスでつくられた小さい鐘などの形をした鈴のこと。中に風受けの短冊などをつけた舌(ぜつ)と呼ばれる部品が下がっています。短冊が風を受けると舌が鐘にあたり、音を鳴らすという仕組みです。

250年ほど前の江戸時代の浮世絵にも描かれている風鈴は、日本の夏には欠かせない風物詩です。

900年の歴史を持つ鉄鋳物の技術で作られる「南部風鈴」の音色は、舌が鉄に触れてリーンと長くそして高く鳴ります。日本の環境省が定めた「残したい日本の音100選」にも選ばれている美しい響きです。

「江戸風鈴」は、ガラス製の風鈴。目にも涼しい彩色が施されたガラスをこすって、チリ、チリ、チリ…と鳴ります。ガラス製の風鈴は江戸時代末期に庶民に知られるようになり、明治(1868〜1912)に入り、全盛を迎えたと言われます。

風鈴の音色の心地よさ。それは、小川のせせらぎや小鳥のさえずりといった人の心を癒す自然の音と同じ不規則な音の「ゆらぎ」を持っているからだといわれます。つまり、短冊が風を受けて、重なり合い、変化する不規則なリズムで風鈴が鳴るところに秘密があるようです。

風鐸

風鈴の起源となったものは、仏教とともに中国から日本に伝来した風鐸(ふうたく)とされ、音の鳴り方で吉兆を占ったり、その音で邪気を払ったりしたと言われます。寺院にかけられた風鐸のガランガランと鳴る音が聞こえる範囲に住む人たちには災いが起こらないとされました。

日本の文化は、この風鐸の形や音色に工夫を重ねて、夏のひとときを涼しく過ごすための独特の装置へと変えていきました。

風鈴を吊り下げて音を楽しむという習慣は海外でも見ることができます。しかし、夏の間だけ、軒に風鈴を下げて目や耳から涼をとるという工夫は、四季に富んだ自然とともに暮らし、自然を活かして生きてきた日本人ならではと言えるのではないでしょうか。

皆さんも軒下に風鈴を吊るし、しばし、皆さんが過ごされた日本の夏の日々を思い起こしてみてはいかがでしょうか。

日本の最新情報 - Japan What's New

国際メディアセンターの環境配慮

北海道洞爺湖サミット
環境への配慮と環境ショーケース

7月7日から9日の3日間、北海道洞爺湖サミットが開催されます。今回のサミットは環境保護が主要テーマの一つになっており、準備や運営においても環境保護に対するさまざまな配慮がなされます。

運営にあたってCO2排出を徹底的に削減します。それでも、どうしても避けられない排出分はCO2削減プロジェクトなどを通じて相殺する「カーボン・オフセット」を導入します。さらに、関係施設に省エネ化や環境配慮を要請し、事務機器や文房具等の調達からゴミの分別まで、会議全体でエコロジーを意識します。

「国際メディアセンター」の建設や運営にあたっても、環境負荷を減らす工夫がなされています。たとえば、床下に貯蔵した雪を冷房やトイレ洗浄に利用します。また、外壁に、外の景色が見通せる素材で出来た太陽光発電パネルを採用します。その他、竹繊維の吸音・断熱材などの環境にやさしい素材や設備を利用するなどして、3R(リデュース・リユース・リサイクル)を徹底します。

環境ショーケース

「触れる地球」(サミットなびゲート展示)

また、国際メディアセンターのエントランスロビーや屋外には「環境ショーケース」が設けられ、我が国が世界に誇る最先端の環境技術の展示・デモンストレーションが行われます。
その中のひとつ、「触れる地球」は、オゾン層の破壊や気温の上昇、エルニーニョ現象など、長期間にわたる大気や海洋、地表の変化の様子をデジタル映像で映し出すことができる地球儀です。球面に手のひらを押しあてて、地球の映像をスクロールするように回転させることもできます。

この「触れる地球」は、6月19日(木曜日)から7月9日(水曜日)まで、東京・六本木に外務省が設置する「サミットなびゲート」でも展示されています。会場では、通りがかりのショッピング客や周辺のビジネスパーソンたちが「触れる地球」を真剣な表情で見つめたり、環境保護に関するクイズやアンケートに答えたりしています。

参考  http://www.mofa.go.jp/Mofaj/gaiko/summit/toyako08/info/consider.html

大学間交流協定 - Information

創立125年という古い歴史と伝統をもつ私立大学である早稲田大学は、日本で最も多くの留学生が学ぶ大学です。本年5月1日現在で同大学に在籍する留学生数は、2,830名。同大学には13の学部、22の研究科がありますが、2004年にできた国際教養学部は、すべての授業を英語で行っており、現在、519名の留学生が学んでいます。1998年に開設した大学院アジア太平洋研究科では、英語による授業だけで修士課程修了に必要な単位が得られ、330名の留学生が在籍しています。来年度から理工学部も1年生から英語だけの授業を新設する予定です。

このような留学生受け入れの元になっているのが、大学間交流協定です。

早稲田大学が、同協定を結んでいる大学の数は、世界74カ国、386校。学部などが独自で結ぶ「箇所協定」も含めると世界76カ国、560校にのぼります。
大学間交流協定により交換留学生の授業料免除や単位互換が可能になります。さらに、同大学では、協定をもとに、2005年度から中国の北京大学、復旦(ふくたん)大学との間で「ダブルディグリープログラム」を実施しています。これは、双方の大学で、所定の期間学び、所定の単位を修得すれば、それぞれの大学の学位が得られるという制度です。

このように、諸外国の大学と大学間交流協定を締結し、学生を相互に派遣しあう学生交流は、大学の国際化や単位互換制度の普及などに伴い、日本の多くの大学で活発に進められています。

日本政府が行っている短期留学の奨学金制度には、この大学間交流協定を踏まえて実施されているものもあります。
短期外国人留学生支援制度」は、同協定に基づき、母国の大学に在籍したまま1年以内の短期間、諸外国から我が国に留学する外国人留学生を支援しています。
また、「国費外国人留学制度」の大学推薦枠により来日する学生の多くは、母校と協定を結んでいる日本の大学に留学しています。

また、大学間交流協定は、学生交流のみならず、研究交流も推進しており、さらに同協定を柱に、海外の複数の大学とコンソーシアムを組み、世界的なネットワークの中で研究を進めていこうという試みも進んでいます。

このような大学間交流協定は、日本の大学の研究者が、海外の研究者との共同研究や学術交流を積み重ねて、締結に至るというのが一般的です。

皆さんの中にも大学で研究者として活躍されている方もおられることでしょう。
有意義な大学間交流協定の締結のため、あるいは、すでに締結されている協定を生かした学生交流、研究交流の活性化のために皆さんの活躍が期待されています。

帰国留学生会紹介 - Introduction

あなたの国、そして世界には、日本での留学経験を持つ方々がたくさんいます。

その方々は、各国で、あるいは国を超えて、「帰国留学生会」をつくり、友好と連携を深めています。全世界で組織されている帰国留学生会はすでに90カ国・270団体以上に上っています。

是非、母国の「帰国留学生会」にコンタクトしてみてください。各国帰国留学生会の連絡先については、次のURLを参照してください。
http://www.studyjapan.go.jp/jp/ath/ath0201j.html

なお、日本の在外公館では、帰国留学生会の立ち上げや活動の活性化を目的とした支援を行っています。詳細は各公館の留学生担当者にご相談ください。お近くの在外公館の連絡先については、次のURLを参照してください。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/zaigai/list/index.html


「中国人日本留学帰国者の会(中国留日学人活動ステーション)」は、1992年11月22日に北京で成立されたもので、日本留学あるいは日本での研修の経験のある中国人が自ら組織し、中国国内における最初の日本留学経験者による民間団体です。組織体制として、全中国青年連合会に所属し、中日青年交流センターの行政的な指導を受けているものです。

現在1800人あまりの会員があり、海南大学学長・清華大学材料学部李建保教授が主任を務めています。国家自然科学基金会生命科学部主任王昌恩教授と中国農業大学生物学院李賛東教授二人が常務副主任を担当し、北京科学技術大学材料学院院長万発栄教授、北京化学工業大学化学工程学部研究室主任鄭丹星教授、北京外国語大学北京日本学研究センター主任徐一平教授など三人が副主任を担当しています。

事務室は交通便利な清華大学西門外にある円明園公園の近くに設置されています。

通信アドレス:100084 北京2653信箱 科方大楼2418室
電話/ファクス番号:010−62575323

成立16年以来、終始「祖国建設のための柱になり、中日友好のための架け橋になる」といった成立当初の宗旨に従い、日本留学帰国者の間で広汎なネットワークを作り、「一は一、二は二」(「11月22日」という成立記念日の音を模写した言葉)という精神の下で、地道に努力し、豊富多彩でしかも多種多様な活動が行われてきました。

日本留学帰国者のネットワーク作りの民間団体として、政府関係部門と社会各界の有志のご関心とご支持の下で、すくすくと成長しつつあります。1992年成立以来、広汎な日本留学帰国者の間の交流を促進するために、地道な活動を大いに繰り広げ、会員の皆さんからも高く評価され、歓迎されています。今後の活動の中で、引き続き友情を深め、交流を強化し、協力を促進するといった方針を堅持し、日本留学帰国者の自負を高め、連帯感を強めるために、より多くの活動を行い、会員の皆さんのためにより多くのチャンスを提供し、中国社会の発展のために、そして中日友好関係促進のために新たな貢献をしなければなりません。

帰国留学生会詳細(PDF)
http://www.studyjapan.go.jp/pdf/asia/chi_01.pdf

中国留日同学会は中国留学人員聯誼会に属しており、日本への留学後、帰国した人々と連絡を取るための重要な架け橋と絆になっています。

日本での留学を終え、各分野で活躍され、その分野の中核となっている人々への交流と友好を促しています。また、日本の各業界の人々や友好団体とお互いに交流できる場も提供しています。さらに、日中友好を促すという偉大な事業にも貢献しています。

主な業務内容は下記の通りです。

  1. 在日中国人留学生及び関連団体と連携し、科学技術、経済、文化、教育、医療等各分野での交流や提携を行います。これにより、留学生・日本留学経験者の祖国への貢献を促します。
  2. 各種経済コンサルティングサービスを展開し、国と地方経済の発展及び日本との経済交流を促すために、アイデアを出しあい、全力を尽くします。
  3. 多様な形やルート、学術交流の強化や様々な娯楽活動などを通じて、留学生・日本留学経験者の交流と友好を促します。
  4. 留学生・日本留学経験者の意見と要望を反映させ、会員の合法的な権益を守り、会員の仕事や生活を重視します。留学生・日本留学経験者のためのサービスに努力します。
  5. 優秀な留学生・日本留学経験者を表彰、奨励し、人材を積極的に推薦します。
  6. 中国にある日本機関、団体、様々な人々との連絡や交流を積極的に展開し、民間交流を通じてお互いに理解と友好を深めていきます。

住所:北京南河沿大街111号欧美同学会・中国留学人員聯誼会
電話:010−65592511
FAX:010−65130268
URL:www.coesa.cn
E-mail:coesa@coesa.cn

帰国留学生会詳細(PDF)
http://www.studyjapan.go.jp/pdf/asia/chi_02.pdf

編集後記 - From Editor

7月7日は何の日か覚えていますか。この日は、七夕(たなばた)。天の川を隔て、年に一度しか会うことが許されない織女(おりひめ)と彦星(ひこぼし)の伝説に思いを馳せながら、緑・紅・黄・白・黒の五色の短冊に自分の願いを書き、笹につるします。
このメールマガジンは、元日本留学生の皆さんが、母国と日本とをつなぐ懸け橋となってくださることを願ってお送りしています。取り上げて欲しい内容、感想などがありましたら、ご意見をお寄せください。また、メールアドレスの変更についても連絡ください。メールアドレスは、webmaster@studyjapan.
go.jp
です。