日本留学生メールマガジン No.1 2007/11/15

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外務大臣からのメッセージ - Welcome

留学生の皆さん、ようこそ日本にいらっしゃいました。外務大臣として皆さんの来日を心から歓迎いたします。

日本という国について、皆さんはいろいろなイメージを既にお持ちだと思います。今回、実際に日本に住み、日本の友人たちと勉学を共にし、語り合うことによって、日本のことをよく知り、よく理解していただきたく思います。

また、将来の日本と各国との相互理解をより強固なものとする上で、世界の明日を担う若い世代の交流は大変重要です。中でも、皆さんのような留学生の交流は、日本と諸外国との友好親善や対日理解の促進、日本の高等教育機関の国際化、開発途上国の将来を背負う人材の育成といった重要な側面も担っています。各国の優秀な若者の中から国費留学生あるいは人材育成支援無償の対象者として来日された皆様は、今後の日本と皆様の母国との間の架け橋となる人材として大きな期待が寄せられていることを心にとめておいていただきたいと思います。

健康に十分に留意され、これからの留学で大きな成果を収めることを心から祈念いたします。

平成19年11月15日

外務大臣  高村 正彦

高村 正彦 外務大臣 

日本いろいろ 日本の地域紹介 - Regions

2008 G8サミット開催地 北海道

皆さんは、来年開催されるG8サミット(2008年主要8ヶ国首脳会議)が日本のどこで開催されるか、ご存知ですか。G8サミットは、北海道の洞爺湖町(とうやこちょう)で開催されます。
今回は、日本の地域紹介の第1回目として、「北海道」をご紹介します。

日本列島の最北に位置する北海道は、国土の約2割を占める広大な地方です。
世界自然遺産に登録されている「知床(しれとこ)」には、海岸、湖、森林、高山など、多様で原生的な生態系が手つかずのまま残され、ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)に登録された12の湿地にはコハクチョウやガン、カモなどの渡り鳥が飛来し、特別天然記念物のタンチョウが生息するなど豊かな自然に恵まれた地方です。

ここでは、四季折々、様々な自然の美しさを目にすることができます。

北海道

写真:天然記念物のタンチョウ
天然記念物のタンチョウ

【冬】 北海道の屋根と呼ばれる2000メートル級の大雪山系をはじめとする北海道の山々は深い雪に覆われ、北海道は一面の雪景色となり、雪上をキタキツネやエゾクロテンといった希少動物たちが駆けます。オホーツク海は、アムール川から流れてくる流氷に覆われ、とどやあしかたちが群れます。

【春】 山々の雪はせせらぎとなって野をうるおし、広大な野山は緑に萌え、いっせいに美しい花々を咲かせます。

【夏】 野山の緑は夏の陽射しに輝き、世界有数の透明度を持つ神秘の湖、摩周湖をはじめとしたたくさんの湖沼の水面も青さを増し、湖面を爽やかな風が吹き抜けます。湖を囲むカラマツやハイマツの中で、エゾシカたちが餌を求めて歩き回ります。

【秋】 遠い海を旅して帰ってきたサケの群れが、河口を埋め尽くし、野山が赤や黄色に色づき始めます。

悠久の昔からの四季の営みが今もそのままに続いています。

日本人が、この地に移り住み、本格的に開拓を開始したのは、わずか140年前にすぎません。それまで、この地に住んでいたのは、自然の中で狩猟漁労生活を営むアイヌの人々でした。アイヌの人々の自然との共生を物事の中心とする考え方とともに、北海道の雄大な自然が引き継がれています。

写真:洞爺湖の美しい湖面
洞爺湖の美しい湖面

G8サミット会場となる洞爺湖町は、比較的温暖な気候に恵まれ、温泉でも知られた北海道中南部の町です。1972年の冬季オリンピックの開催地ともなった道庁所在地札幌市から、南に自動車で2時間半、特急電車では1時間40分という距離にあります。

会場となるザ・ウィンザーホテル洞爺は、洞爺湖と海に挟まれた山頂にあります。
眼下には、カルデラ湖洞爺湖の鏡のような湖面、そして、太平洋に繋がる内浦湾の真っ青な海が広がり、この湖や海を見守るように活火山有珠山が近くにそびえています。洞爺湖町は数10年に1度起こるこの有珠山の噴火を体験してきた町でもあります。

地球の環境問題をメインテーマとする来年のG8サミットに集まる各国首脳の方々が実際にこの地の豊かな自然に触れたとき、何故、北海道で、そして洞爺湖町でサミットが開催されるのか、理解されることと思います。

北海道の魅力は広大な自然美だけではありません。雪の祭典「札幌雪祭り」、エネルギッシュに若者たちが踊る「よさこいソーラン祭り」は国内外から200万人以上の人々を集めます。日本海、太平洋、オホーツク海に周囲を囲まれた北海道は、沿岸に寒暖流が交わる魚介類の宝庫であり、食の魅力もたっぷりです。四季を通じた北海道の魅力は次のサイトで紹介されています。

北海道庁公式サイト
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/index
北海道のポータルサイト「@HOKKAIDO」
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/portal

留学生の皆さん、今年の冬にでも、このサミット開催地北海道を訪ねてみませんか。

日本を体験しよう!日本の交流・体験イベント - Event report

「JAPAN TENT-世界留学生交流・いしかわー」

さあ、これから皆さんの日本での生活が始まります。
日本には、皆さんが様々な日本の伝統文化、現代文化に触れたり、ごく普通の日本の家庭生活を体験する様々な機会が用意されています。

今回は、今年の7月28日から8月4日、7泊8日の日程で開催されたイベント「JAPAN TENT― 世界留学生交流・いしかわ2007」(同開催委員会主催、北國新聞社など特別協力)の様子を紹介します。

写真:「ウエルカム石川茶会」で茶の湯を味わう
「ウエルカム石川茶会」で茶の湯を味わう

「JAPAN TENT」は、日本で学ぶ留学生や研修生を石川県に招き、県全域を大きな交流の場「TENT」として、県民との交流を行うイベントです。毎年夏、1週間程度の日程で開催され、今年でちょうど20回の節目を迎えました。過去開催されたJAPAN TENTに参加した留学生は147の国、地域から6,800人以上にのぼります。

石川県は、日本列島の日本海側のほぼ中央に位置する自然に恵まれた県です。県庁所在地である金沢は、城下町の町割りと現代的な街並みが調和し、豊かな自然や古くからの伝統文化が、今も色濃く残る街です。能、邦楽、茶道、華道といった芸能や芸術が今も受け継がれ、優雅で華やかな雰囲気が味わえる街でもあります。

7月28日、80の国と地域から来日している約350名の留学生たちが金沢に入り、一堂に会しました。歓迎式典では、開催委員会会長で、金沢経済同友会代表幹事の飛田秀一北國新聞社社長が「ふるさと愛」をテーマにスピーチし、「ふるさと愛は難しくとらえる必要はない。ほかの土地の人と交流してふるさとの素晴らしさに気付き、語り合ってほしい」と呼び掛けました。そして、参加者がそれぞれ「お国自慢」をし合うことが、ふるさと愛を深め、祖国愛や人類愛となり、ひいては世界平和につながると期待を込めました。

写真:よろいかぶとをつけ、日本の武士を体験
よろいかぶとをつけ、日本の武士を体験

写真:石川に伝承されてきた「金箔(きんぱく)工芸」に挑戦
石川に伝承されてきた「金箔(きんぱく)工芸」に挑戦

この後、留学生たちは、石川県内のホストファミリーの家庭を訪れ、日本人の暮らしを肌で体験しました。初日夜の花火大会で、ホストファミリーに用意してもらった浴衣(ゆかた)を着て、日本の打ち上げ花火を楽しんだ留学生もいました。

「金沢職人大学校」のプログラムでは、この地に継承されてきた金箔工芸や手毬づくりの手工芸、和菓子づくりなど、伝統工芸を体験しました。また、いけ花、禅寺での座禅、琵琶、琴、尺八などの邦楽器の演奏など、留学生たちにとって日本で一度は体験してみたかったことが実現したプログラムでした。

特別講演「Enjoy Nippon! 日本を楽しむ」では、落語家の桂文珍氏が、落語の世界や日本語の奥深さや勘違いも笑いに変えて楽しむ心などを巧みな話芸で紹介し、「ウエルカム石川茶会」では、留学生たちは由緒ある茶室に入り、美術工芸の粋を集めた茶道具の数々でお茶を頂きました。

県内16の市町のホストファミリーの元に分かれた留学生たちは、各地で郷土料理づくり、紙すき、折り紙、書道などを体験し、また、ぶどう狩りやサイクリングなどを通じて地元の人々との交流を楽しみました。

金沢に戻ってきた留学生たちと学生ボランティアたちは、「留学生国際シンポジウム」で、今回のJAPAN TENTを振り返り、最後に、ホストファミリーやその他のボランティアの方々を含め、会場に集まった参加者全員で、「ふるさと愛」をテーマとした交流を総括する「ジャパンテント・アピール2007」を採択しました。

同日夜、金沢城内のライトアップされた広場には、世界14カ国20種の料理屋台が並び、留学生たちと市民たちとの楽しい交流の場となりました。ステージでは留学生たちのパフォーマンスや参加者全員が一体となって踊る「総踊り」などが続き、皆のエネルギーは最高潮に高まりました。

写真:「ジャパンテント・アピール2007」を採択した留学生国際シンポジウム
「ジャパンテント・アピール2007」を採択した
留学生国際シンポジウム

最終日8月4日、「さよならセレモニー」で、留学生たちは、お世話になったホストファミリーを前に、「石川のお父さん、お母さん、ありがとう」、「日本で一番大切な思い出になりました」など様々な感謝の言葉を述べていました。

来年5月上旬には、全国の大学に2008年の「JAPAN TENT」の参加募集ポスターと参加申込書が送付されます。皆さんも参加してみてはいかがですか。

JAPAN TENTの詳細については、次のサイトにアクセスしてください。

ジャパンテント公式サイト
http://www.japantent.com/
NPO法人ジャパンテント・ネットワーク公式サイト
http://www.japantent.com/npo/

また、その他、日本各地で開催される交流イベントについては、日本留学総合ガイド(Study in Japan Comprehensive Guide)の次のページから探すことができます。
http://www.studyjapan.go.jp/jp/inj/inj01j.html

写真提供 北國新聞社

未来に向けて! 日本企業への就職支援 - Placement support

「アジア人財資金構想」

日本企業に就職したいと考えているアジア等からの留学生の皆さんにとって大きな手助けとなる事業が今年スタートしました。その名も、アジア人財資金構想。この構想は2つの枠※で構成されており、経済産業省と文部科学省が連携し、優秀な留学生の日本への招聘、日系企業での活躍の機会を拡大するため、産業界と大学が一体となり、留学生の募集・選抜から専門教育・日本語教育、就職活動支援までの人材育成プログラムを一貫して行う事業です。
※「高度専門留学生育成事業」、「高度実践留学生育成事業」

高度実践留学生事業は、日本の大学または大学院に在籍し、日本企業への就職を目指すアジア等からの留学生を対象に、地域ごとに地域の大学と企業がビジネス日本語教育などの教育プログラムを実施します。教育プログラムは、全国地域ごとに実施しており、例えば関東地域では、今回のインタビューにも登場しているNPO法人WILが事務局を務めています。
ご興味を持たれた方は、2008年度の留学生募集に応募していただくことになります。申請手続きや応募条件等の詳細については、1月以降に募集要項やサポートセンターホームページでお知らせする予定です。

高度専門留学生育成事業は、予め経済産業省と文部科学省により指定された大学の学部や研究科に在学する正規課程の学生のみが対象となります。このうち、プログラムに参加する学生は、指定された大学内で選定され文部科学省の国費留学生に採用された者のみとなります。参加学生は、通常の学位取得に係るコースの履修をするとともに、大学が実施する産学連携による専門分野での産学連携教育プログラム、ビジネス日本語教育などの教育プログラムを受講します。産学連携による専門教育には、たとえば、名古屋工業大学が主体となって実施する「自動車産業スーパーエンジニア養成プログラム」のように自動車と自動車産業に関する専門知識を習得するプログラムなどがあります。他の学生に比べると大変かもしれませんが、充実した学生生活を送ることができると思います。
皆さんの母国には、これから日本への留学を目指す方々もいらっしゃると思います。
そのような方々に、是非、「高度専門留学生育成事業」を紹介してみてください。

詳細は下記の「アジア人財資金構想」プロジェクトサポートセンター公式ホームページをご参照ください。

URL:http://www.ajinzai-sc.jp/




写真:NPO法人WIL代表理事 斎藤 敬子氏

NPO法人WIL代表理事

斎藤 敬子氏

私たちが提供する「Career Gateway to Asia」プログラムは、アジア諸国からの留学生に対し、日本企業に就職するためのカリキュラムを提供し、さらに留学生と日本企業との接点づくりをサポートします。その結果、日本企業でキャリアを積んだ留学生の皆さんがアジアの産業界全体に貢献し、また、それぞれの母国と日本の架け橋となることを願っています。皆さんが卒業後、日本企業の一員として真剣勝負であるビジネスの場を体験することは、優れたビジネスキャリアを積む機会であると同時に、皆さんが日本を理解し、日本人との相互理解を深める何よりの機会だと信じています。

このプログラムに参加できるのは、大学の学部3年生、修士1年生、博士2年生です。在籍する大学で1週間に2コマ(1コマ90分、計180分)の授業を2年間受講します。
今年度は18大学(Career Gateway to Asiaウェブサイト参照)でプログラムを実施していますが、次年度以降の新規参加大学については現在検討中です。

カリキュラムの柱は次の4つです。

  • (1)企業に就職後、コミュニケーションやディスカッションに必要な日本語を学ぶ「ビジネス日本語教育」
  • (2)日本企業の風土や慣習を知り、ビジネス現場に役に立つ「日本ビジネス教育」
  • (3)企業や業界のことを肌で感じることができる「インターンシップ」
  • (4)就職カウンセリングや就職活動のノウハウ提供などを行う「就職支援」

日本の就職活動は、卒業学年の前年に始まり、留学生の皆さんも日本の学生と同様に日本企業の面接や就職試験を受けることになります。ですから、1年目のカリキュラムは、この就職活動にも実際に役立つ内容となっています。

2年目は授業の中で日本企業内でのビジネスシーンを再現し、調査、企画、プレゼンテーションなどを小グループで実施し、日本企業に就職してから留学生が日本語の環境で能力を発揮できる力を身につけられるよう、「ビジネス日本語」、「日本ビジネス教育」を有機的に結びつけたカリキュラムを用意しています。さらに、インターンシップもこういった座学と連携して実施します。

講師は、日本のビジネス現場で豊富な体験を積んだ方々が中心で、さらに、このカリキュラムのために特別な研修を受け、授業のみならず、留学生一人ひとりの就職カウンセリングなど具体的な就職支援も行います。

このカリキュラムは、私たちNPO法人WILが、約20年にわたって日本におけるインターンシップを推進し、実施してきた中で培われたノウハウと参加大学や企業の協力があって初めて可能となりました。

日本には、世界に周知された大企業も数多くあります。同時に、小規模でも世界水準の優れた製品を生み出しているメーカーや元気のよいITベンチャー企業など、様々な分野で将来性の高い企業が数多く存在します。そして、どの企業も皆さんのような優秀な留学生の入社を希望しています。

このプログラムへの皆さんの参加をお待ちしています。
今後の留学生募集について、現在、本事業に参加している18大学の留学生の方は、各大学の窓口へお問い合わせ下さい。また18大学以外の方はCareer Gateway to Asia事務局までお問い合わせ下さい。
なお、このプログラムの詳細、問い合わせ先については、以下のサイトをご覧ください。

NPO法人WIL 「Career Gateway to Asia」ウェブサイト
http://www.wil-cga.org/

編集後記 - From Editor

今年来日したばかりの留学生の皆さんに初めてのメールマガジンをお送りしました。
このメールマガジンでは、今後も皆さんの留学生活をより充実させ、将来の就職にも役立つタイムリーな話題をお届けします。

また、留学生ホームページ(Study in Japan Comprehensive Guide:
http://www.studyjapan.go.jp/)でも留学中の皆さんに役立つ情報を随時提供していきます。同ホームページ宛に質問をお送り頂ければ、可能な範囲でメールやホームページ上でお答えします。また、今回のメールマガジンの感想などもお送りください。メールアドレスは、webmaster@studyjapan.go.jpです。

さて、皆さんはこれから日本で初めての年末、年始を迎えます。クリスマス、年越し、正月…。着物を着て神社に初詣に行ったり、正月ならではの料理を味わったりなど、いろいろな楽しい体験ができるシーズンです。皆さんが参加できるイベントも大学や地域で用意されていることでしょう。是非、そんなイベントに積極的に参加してください。また、冬休み、春休みには、是非、今回ご紹介した北海道や石川県をはじめ、全国各地へも旅行してみてはいかがでしょう。

本メールマガジン第2号は、2008年3月に配信予定です。
楽しみにしてください。